「令和5年度 再生事業金融機関責任者様向け説明会」を開催しました。
当協議会では、2023年11月27日、神戸商工会議所会館で、日本政策金融公庫、商工組合中央金庫、兵庫県信用保証協会と共催で、金融機関責任者向け説明会を開催いたしました。今回で11回目の開催で、約100名にご参加いただきました。内容は以下のとおりです。
特別講演として、神戸大学経済経営研究所の家森信義教授(中小企業庁・中小企業政策審議会金融小委員会委員長、金融庁事業業種別支援手法に係る研究会座長、地域帰経済活性化支援機構社外取締役など)から、「金融機関に期待するもの-挑戦する中小企業のために-」をテーマに、金融小委員会での議論や金融庁プログレスレポートをご紹介いただいたほか、金融機関職員向けアンケート結果から「現場職員の多くは事業者支援が重要と考えており、人事・育成方法を変えることで地域の期待に応えて欲しい」とのご意見をいただきました。
支援事業説明(1)として、日本政策金融公庫の奥出潤 企業支援部再生推進グループ長から、「金融機関との連携による再生支援の仕組みについて」をテーマに、コロナ資本性劣後ローンなど民間金融機関との連携による事例をご説明いただきました。
支援説明事業(2)として、商工組合中央金庫の宮本達郎 経営サポート部長から、「経営改善・事業再生の取り組み事例」をテーマに、本業支援の取り組み事例やエグジットファイナンスなどの金融支援事例についてご説明いただきました。
支援事業説明(3)として、兵庫県信用保証協会の井上能秀 経営支援部長から、「事業再生の取組について」をテーマに、県内の業務全体の状況に加え、再生事例などについてご紹介いただきました。
パネルディスカッションでは、家森教授、奥出グループ長、宮本部長、井上部長がパネラーとなり、当協議会の野田勝也 統括責任者をモデレーターとして「コロナ禍等からの出口に向けての連携強化」をテーマに次のような意見交換を行いました。
- 事業者が早い段階で経営改善に着手するため、初動の重要性や金融機関・保証協会・専門家などからの適切なアドバイスの考え方について
- 金融庁の監督指針変更案に関して、抜本的な再生支援策である「資本性劣後ローン、DDS」、「事業承継、M&A」、「再生ファンド、サービサーの活用」、「事業性評価融資」などの手法について
- 支援が必要と見込まれる事業者数を考慮し、地域内でのさらなる連携強化(官民金融機関、保証協会、各種専門家、支援機関など)の必要性についての認識のもと、今後具体的な協議を進めていくこと
神戸新聞(2023年11月30日)に当日の内容が掲載されました。